<日中>食品輸入解禁は先送り 中国、世論の反発根強く《公式》
大塚和成です!!
日中両政府は26日、東京電力福島第1原発事故以降、中国が続ける日本産農水産物・食品の輸入規制の緩和に関わる合意を見送った。日本側は安倍晋三首相の訪中に合わせた緩和を期待していた。だが、中国は国内世論の間で禁輸解除への反発が根強いことを踏まえ、慎重姿勢を崩さなかった。日中は専門家による科学的評価に基づく議論を続ける。
中国は2011年の原発事故以降、福島、宮城両県をはじめ10都県からの輸入を全面停止。それ以外の地域についても、野菜や果物、乳製品などの生鮮食品では放射性物質検査の項目で折り合えず、事実上の禁輸が続いている。
安倍首相は26日午前に北京で行った中国の李克強首相との会談で早期の規制解除を要請。しかし、李首相は「科学的な評価に基づき(輸入規制を)緩和することを積極的に考える」と述べるにとどまった。安倍首相は会談後の記者会見で「(李氏の発言を)歓迎する。中国の皆さんに日本が誇るおいしい農産物をもっと堪能していただきたい」と、協調ムードに腐心した。しかし、日本側では今回の安倍首相訪中に合わせて、「少なくとも一部の都県産の禁輸は解除される」と期待していただけに、肩すかしを食らった格好だ。【加藤明子】
0コメント